ホンダS800の全塗装をしました!
今回はホンダS800の全塗装を紹介したいと思います。
まずは施工前の画像から。
大きく損傷していますね。鈑金も大掛かりになりそうです。
「エスハチ」との愛称で呼ばれたホンダのスポーツカーですが、
既に部品供給がストップしている超希少車ですので部品交換が出来ません。
慎重に直していきます。
画像にはないですが、分解から大変でした。
古い車ですのでネジが腐食している箇所もあり、分解も慎重に行います。
供給終了部品に関しては作成することで補う部品も有ました。
まずは右フェンダーの鈑金修理から紹介します。
フェンダー部分はボルトを使用せず溶接で固定をされています。
形成する際にフェンダーの裏側からハンマーで叩いた時に、溶接してある部分が剥がれやすくなるので溶接が外れないようバイスプライヤーという道具で挟んであります。
挟んだ状態でハンマーを使って裏側から少しずつ叩き、粗出しをしていきます。
その後、サンダーで塗膜を落としていって面を綺麗な元のアーチになる様に形を整えていきます。
左のフェンダーも同じように損傷をしていましたので同様に作業をしていきます。
施工前の状態ですとフェンダーモールが浮いている状態でしたが、板金で綺麗なラインが取れたのでピッタリと装着することが出来ました。
グリル周りはジャッキアップして、フロントグリルを外しました。
まずは大きく凹んだ部分をフレーム修正等で使う板金タワーと呼ばれるエアーを利用した機械で引っ張ります。
引き出す際には金属のリングをしっかり溶接して、フックを取り付け少しずつエアーを注入し引っ張っていきました。
とても弱い部分ですので神経を使います。
引き出す作業を終えたので、元の面を出す作業をして塗膜を削り面を整える様に鈑金をしていきます。
グリルのモールを合わせてみました。
きちんと隙間なく元通りにハマるかどうかも確かめながら作業します。
左のドアは大きく凹んでいたので交換したい所ですが、交換用のドアが年式の古い車で調達が出来ないので直していきます。
凹んでいる場所の塗膜を削り鉄板まで出しました。
ドアは裏側から叩いて直すことが出来ないので、スタッド溶接という方法を使って引き出していきます。
凹んでいる部分にナットを溶接してから、スライディングハンマーという道具で引き出しました。
力任せに引き出すのではなく、微妙な力加減で引き出していきます。
次にバンパーやボンネットを直していきます。
ボンネットの裏側が腐食により破損していたので、交換ではなくこちらも修理という形になりました。
FRPという素材で出来ていたのでグラスファイバーという材料を用いて形成をしていきます。
グラスファイバーでの補修が終ったら、パテを使い綺麗に形を整え面を綺麗にしサフェーサーを吹いた後、乾燥をさせてFRPのパーツの下地は完成です。
粗出しと面出しが終ったので、パテを使って塗装をしてもいい面作りをしていきます。
ドアに貼ってあったステッカーも全てはがしアウターハンドルも取り外して、傷や凹みを確認しながらパテをつけました。
面を確認していたら、今回の大きな損傷とは別に過去の修理跡があって、
その修理跡があまりいい状態では無かった為、再修理となりフェンダー全体の補修をしました。
パテをつけてから乾燥をさせて、粗い番手でまずは研いでその後に細かい番手へと変化させ研磨パッド等を用いて撫でるように余分なパテを削ぎます。
ドアも同様にパテをつけて、研ぎました。
この時点で凹んでた箇所がわからないくらい綺麗な面になっています!
パテ作業が終ったらサフェーサーを吹いていきます。
サフェーサーはパテの必要がない程度の小さい傷などは消え、旧塗膜の状態が悪い所では剥離防止にもなったりします。
今回は損傷が多く古い車というのもあって、一部を除いてほぼサフェーサーを吹きました。
サフェーサーを乾燥をさせてから全体的に研ぎを入れて塗装に入っていきます。
ボデーは同色ですが損傷が大きかったこともあって、今回はドアを外し内側も塗ることになりました。
今回はツーコートの塗装なので、ベースを塗ってからクリアーを塗るといった塗装になります。
外したドアも同じようにサフェーサーを塗って研いだあと、塗装をしていきます。
ドアも塗装が完了しました!
ドアの塗装が終わったらバンパーやボンネット等のパーツの塗装に入っていきます。
施行前のトランクは白色でしたが、今回オーナー様のご要望により色替えをすることになりボンネットと同色の塗装になりました。
ボンネットやトランクは色が褪せていましたが綺麗になりました。
全体的に磨きをした後、外したドアや部品を組んでいきます。
ドアが凹んでいたりフェンダーが大きく損傷していましたので、ドアを取り付ける際もヒンジを調節をしながら取り付けをしていきます。
全て組み付けが完了し、全ての作業が完了しました!
あの大きな損傷があった車とは思えない程、綺麗になって新車のようになりました。
オーナー様には非常に喜んでいただけました!
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